今回は製作過程をダイジェスト版でお届けです。
・・・とはいえ、長編ですよ。
バニーハルヒを作る際にクリアしなければならない部分がいくつかありました。
1:シルエットを崩さない。
2:股関節の可動範囲を小さくしない。過去にリボルテックからバニーハルヒが発売されましたが、個人的な感想は「シルエットが変」という事でした。
胸の下に可動部分を綺麗に処理しなかったせいで腰のパーツが小さくなりすぎ、全体的なバランス=シルエットが崩れているんだと感じました。
次に股関節の範囲ですが、これは可動フィギュアの宿命というか、シルエット重視で見栄えを良くすると可動範囲が小さくなり、可動範囲を大きくすると股関節にできる隙間が大きくなって見栄えが悪くなります。
figmaでもガンツのレイカやマブラヴの御剣冥夜がありますが、見栄え重視のため股関節の動きは若干厳しいとのこと。
(持ってないので実際どうなのかは分かりません)
今回目指したのは「椅子に座れる可動範囲を持ったシルエットの綺麗なバニーハルヒ」です。
次にパーツ調達ですが・・・
【流用パーツ】
頭・腕・下腿をfigmaパーツで。
うさ耳・尻尾・カフス・タイはトレフィグパーツで。
【新造パーツ】
胴体・大腿
と、いうことで胴体パーツの製作のためにまずは素体を作ります。
原型はファンドで製作しました。
以前、ファンドの表面処理を相談した事がありますがネタバラシしますと、この原型を作っていました。
作って撮影してPCモニター上で確認するという作業を4回。



この時点で既に股関節に可動を仕込んでいますが、前後に30度くらいしか動きませんでした。
まあ、素体があると次回何か作る時に重宝するので、その時点ではこれで良しという事に。
シリコンで原型の型を取り、油性顔料インクを混ぜたレジンでカラーレジン化。
熱収縮チューブでバニー衣装を作ります。




カットした熱収縮チューブにあわせて素体の余分な部分もカットします。

素体第2弾、バニー特化型の原型です。
大腿パーツもバニー特化の原型に合わせ、見た目と可動を両立できる形に修正していきました。
使用したのは光硬化パテ。ちょっと盛って硬化させるときは光硬化パテが重宝します。
硬化時間も短いので集中が途切れません。

大腿パーツには、可動範囲を大きくするための工夫をしました。

ジョイントを深く差し込むようにすれば「気をつけ」のポーズができ、

差込みを浅くすれば開脚や着席ができます。
ちなみに、完成品での着席ポーズがこちら↓

ラインがきれいに見えるようにと苦労しましたよー。
バニー特化素体が出来上がり、塗装して完成。・・・のはずでしたが動かして遊んでみたところ、大腿の塗装が胴体パーツに干渉してごっそりはがれました。・゚・(ノД`)
どうやら、大腿パーツと腰部分はストッキング色のカラーレジンにしないとダメなようです。
近所のホームセンターで茶色の油性顔料インク(300円)を調達し、茶色のインクのみでカラーレジン化。
でも錆び止め塗料のような茶色に・・・。
茶色が無いときに手持ちの色で茶色を作る際のレシピを参考にして、100円ショップの油性顔料を色々混ぜながら試した結果、出てきたレシピは・・・

レジンA/B剤合計18gに、茶色4滴:緑色1滴:黄色2滴でした。

右下のものがイメージに近かったです。
まだ完成してはいませんでした。
太腿パーツと腰パーツは茶色ですが、胸パーツは肌色にしないとダメなわけです。
胸・腰一体化のパーツを分離させる作業が追加されました。
まだだ・・・まだ終わらんよ(笑)

ストッキング色のカラーレジン実験中に出来た失敗色のレジン素体をリサイクルしてバニー特化素体ver.2を製作。
素体ver.の大腿パーツが左右非対称だったのも気になっていたので修正しました。
良く分かりませんが、バニー衣装はテッカテカのほうが良いのかなーと思って光沢をつけることに。

形を作った熱収縮チューブに、ツヤだしの為「グロスポリマーメディウム」を混ぜた水をブラシで塗布。

テッカテカです。
それらを組み合わせて、昨日のものが完成です。
耳・カフス・タイ・ヒールなどはトレフィグパーツ流用の為、割愛させていただきます。
※追記→流用したトレフィグパーツはバンダイのHGIF涼宮ハルヒの憂鬱2です。
次に歌い顔パーツです。説明が面倒なので画像でどうぞ。




次回は、バニーの肝はここだ!と言っても過言ではない可動範囲編です。
ちょっとえっちぃかも知れませんが、まじめな話です。