そんなこんなで翌日だ。
ケーキや飲み物は部費で、おむすびやおかずは朝比奈さんのお手製、鍋はハルヒが作った。
ハルヒ『飲み物は行き渡ったわね、それじゃあ』
一同『かんぱーい』
キョン『何で俺たちまでケープを着てるんだ?』
ハルヒ『こういうのを着れば気分が盛り上がるというものだわ。
一晩で手作りしたから雑になっちゃったけど、
団長自ら準備してあげたんだから感謝しなさいよね。』
ハルヒ『キョンにはこれを渡しておくわ。
これもSOS団の立派な活動記録のひとつだからね。しっかり撮りなさいよ。』
キョン『ゆっくりと朝比奈さんの手料理を堪能したいんだがなぁ・・・』
キョン『仕方ない、じゃあピント合わせがてら・・・』
ハルヒ『残量が0になるまで撮りなさい。』
キョン『しゃーねぇな、わかったよ』
キョン『ケーキの味はどうだ、長門』
長門『糖分は30グラム、薄力粉は・・・』
キョン『いや、味を聞いてるんだが・・・』
長門『甘い。おいしい。』
キョン『そうか、よかったな』
こっちは楽しそうにやっているな。
キョン『古泉、何だその格好は』
古泉『涼宮さんに着るよう言われましてね。断れなかったんです。』
キョン『そうかい、丁度赤い服だし、
そのまま赤玉になってカマドウマにふんもっふを届けてやれ。』
鶴屋さん『よく似合ってるよ、古泉くんっ』
キョン『いつにも増して楽しそうですね。』
鶴屋さん『このあとはキョンくんがトナカイ芸をやってくれるそうだね、
楽しみにしてるよっ』
キョン『気が重いです。』
谷口『なんという幸せっ、これでご飯3杯はいける!』
部室中に響く大音量の発信源を見てみると大変なことが起こっていた。
みくる『どうぞ』
谷口に食事を取ってあげている朝比奈さんがいた。
朝比奈さん、あなたの優しさはマリアナ海溝よりも深いのですね。
そして谷口、お前は外で頭のみならず体も冷やして来い、忌々しい。
こうしていると数日前のゴタゴタが無かったように思えるほどだ。
俺もこのパーティを楽しむ事にするかね。
ハルヒ『キョン、そろそろ余興を開始しなさい!』
鶴屋さん『よっ、まってましたー』
すっかり忘れていた・・・。
鶴屋さん『いやぁ、今日は楽しかったなぁ、
さっきのキョンくんトナカイ芸も大笑いだったしっ』
笑ってくれたのは鶴屋さん、あなただけでしたよ。
ハルヒと古泉は終始ニヤニヤ顔で、朝比奈さんは途中で顔を伏せて肩を震わせていたし、長門はそれのどこが面白いのかと考えているようで、俺は今年最大級のヒヤ汗を滝のように流して、いまは風邪を引きそうだ。
その後、雪山での合宿の計画をハルヒに聞かされ、この場はお開きとなった。
ハルヒ『じゃあ最後に記念撮影をしましょう、物事の締めは記念撮影に限るわ。』
この1枚も夏の時と同じように部室のボードへ貼り付けられるんだろうな。
いや、今回撮影したもの全てを貼り付けろと言いかねん。
朝比奈さんが写っているもの以外はプリントアウトの前にいくつか消しておかねばなるまい。
特にトナカイ芸の所は。
はい、これにてSOS団のクリスマスネタは終わりです。
「憂鬱」以降の原作に絡めたり、少し文章を頂いたりしたので、
原作を知っている方や、もしもアニメ2期があったらここに絡むのかー、という発見があるかも・・・というふうにしてみました。
・・・本当、いつあるんでしょうね、2期。
楽しそうな雰囲気が伝わってきましたo(^-^)o
それとホントにいつなんですかね?二期は…
そうです、消失のあとです。
撮っている間は大変でしたが、文章と合わさると面白いですね。
2期・・・来年あるかどうか・・・。
大作おつかれさまでした。
自分の中ではぶっちぬき1等賞であります!!
撮影は大変だったんですけど、かすりもしませんでした、トホホです。
でもいろいろ準備しているときは楽しかったですね。